Ask Rapid：環境モニタリング（EM）に関するFAQ

環境モニタリングに関する最新のTR-13ガイダンスの要点とGrowth Direct® システムに関するFAQ

2022年に改訂されたPDA製薬学会のテクニカルレポート第13号「環境モニタリングプログラムの基本」では、無菌製剤メーカーに対し、迅速微生物検出法（RMM）および自動化モニタリングの導入を推奨しています。TR-13は、1990年の初版発行以来、RMMと自動化技術が大きく進化し、「より便利で性能が向上し、規制当局にも受け入れられ、さらには推奨されるに至っている」と述べています。

まだ従来型の環境モニタリング（EM）を続けていて、近年のモダナイゼーションの圧力を感じているのであれば、このレポートは一読の価値があります。

5.5節に記載されているように、RMM（迅速微生物検出法）や自動化モニタリング法は、環境モニタリング（EM）にさまざまな用途で利用可能です：

• 手作業の無菌操作、充填、包装など製造活動中の微生物管理をリアルタイム（またはほぼリアルタイム）で確認
• 製造エリアや更衣室の微生物管理の確認
• 設備認証時の管理区域を迅速に評価
• 汚染源の特定から清掃・消毒手順の評価に至る汚染除去作業の評価
  
  

Growth Direct® システムをEM代替法として検討・提案する際、微生物学者にとって最初の重要なステップは、まず疑問を投げかけることです。本記事では環境モニタリングに関してよくある質問とその回答をご紹介します。

Q1: Growth Direct® システムはどのように公定法と同等の結果を達成しているのですか？

Growth Direct® システムは、標準化団体（公定法）によって定められた伝統的な培地組成およびインキュベーション条件に基づき、デジタルイメージンや、ロボットハンドリング、インキュベーション、ソフトウェア制御を1台の試験装置に統合することで、環境モニタリングを自動化しています。サンプル収集後、バーコード付き培地カセットを一括で機器に装填し、ロボットアームが分別し、スキャンとイメージングを実施します。その後内蔵インキュベーターで培養し、4時間ごとに自動的に画像撮影し微生物数を計数します。LED光に照射された微小コロニーは、CCD上に発光ピクセルとして捕捉され、画像解析ソフトウェアがヒューマンエラーや汚染のない計数を自動的に行います。

Q2: Growth Direct® システムは代替法としてバリデーションされていますか？

本システムは従来法の環境モニタリング法に則っており、一般的にバリデーションには精度および再現性の試験のみが必要とされます。新規または他の代替検出法と異なり、Growth Direct® システムはUSP <1223>に準拠した従来法微生物計数の自動化システムとしての条件を満たしていることが証明されています。そのため、完全なバリデーションは不要で、計数精度についてのメソッドバリデーション後に微生物ラボで導入可能です。

Q3: どのようなサンプルが試験可能ですか？

Growth Direct® システムは環境空気、表面、および作業者のサンプルを試験できます。

Q4:  システムの処理能力は？ 

1台のGrowth Direct® システムは最大659カセットを搭載でき、試験期間、培養スキーム、既装填カセット数など、条件に応じた高スループットのEM試験を実現します。例えば、単一温度での3日間インキュベートする場合、1日あたり最大219サンプルの処理が可能です。

Q5: サンプル調製は変更が必要ですか？

いいえ。既存のプロセスと同様の調製方法で問題ありません。

Q6: Growth Direct® システムはラボ内に設置する必要がありますか？

本装置はインキュベーター、イメージング、検出ソフトを内蔵した一体型のため、ラボや製造現場など幅広い場所に設置可能です。大規模施設では移動時間短縮のため、製造エリア近くに設置するケースもあります。

Q7: LIMS連携は可能ですか？

はい。Growth Direct® システムは幅広いLIMSにシームレスに統合することが可能で、ラボ外でのサンプルデータ利用を加速し、手動処理に伴うヒューマンエラーを排除します。

Q8: 利用可能なサービス・サポートは？

Rapid Micro Biosystemsの強みは経験豊富なサポートチームです。以下のサービスを提供しています：

• 現地設置サービス
• 機器メンテナンス
• バリデーションサービス（IQ/OQ/PQ、メソッドバリデーションを含む文書一式と現地サポート）
• 規制対応支援
• アメリカ、ヨーロッパ、アジア太平洋地域での技術サポート
• システム認定トレーニングおよび新規担当者向け、およびリフレッシュ研修

ご希望があれば、本文章をプレゼンテーション用スライドやウェブページ用に簡潔にまとめることも可能です。お気軽にお問い合わせください。